用語 | 読み方 | 意味 |
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出帛紗 | だしふくさ | 出袱紗(だしふくさ)とも書きます。濃茶の場合、茶碗に添えて亭主側から出されるものです。主に表千家で使用し、裏千家では古帛紗を使います。 |
叩き染め | たたきぞめ | 着物では、一般的に「蝋叩き染め(ろうたたきぞめ)」を指します。蝋叩き染めは、蝋を溶かしたものを筆に含ませてたたき、点状に蝋の飛沫を布に落とす防染方法を利用した後染めの技法です。
蝋の飛沫が落ちた部分は染料に染まらないので、不規則で小さな斑点模様が布に描かれます。蝋の飛沫を布に落とす作業と染料に浸け込む作業は交互に何度も行い、模様に濃淡を出します。
蝋叩き染めは布の広範囲に行うことから、斑点を綺麗に作り出すのが非常に難しく、技術がいります。また染めた後の仕上がりがまだらになることから、汚れが目立つ着物を染め替える時に最適です。 |
丹後縮緬 | たんごちりめん | 丹後縮緬とは京都府北部の丹後地方で生産される縮緬です。 経糸に撚りのない生糸、緯糸には1mあたり3,000回くらいの強い撚りをかけた生糸を交互に織ります。 その後、精練すると撚りが戻り、生地の表面に細かいしぼが生じます。 しぼがあるために、しわになりにくく、しなやかで、染め上がりの色が深みを持つ生地です。 丹後縮緬の丹後は、長浜縮緬の長浜と並んで、縮緬の二大産地とされています。 |
反物 | たんもの | 着物1枚分の用布で、幅36cm、長さ12mぐらいに織られたものが標準です。着尺、羽尺、長襦袢(ながじゅばん)地、帯地、袴(はかま)地、コート地、夜具地などをいいます。また、胴裏や裾回し、羽裏などは1反にみたないですが、やはり反物といいます。反物は、かつて、租税[調布・用布]として納めたので、早くから寸尺の規定がありました。時代により、その寸尺は、時折改定されていました。 |
竺仙 | ちくせん | 東京都中央区日本橋小舟町に存在する浴衣・江戸小紋中心の呉服屋、正式商号は株式会社竺仙です。初代は天保年間の創業、150年以上続く老舗です。 |
縮み織り | ちぢみおり | クレープと同義ですが、クレープは一般に洋装用生地をさします。緯糸に強く撚 (よ) った糸を用いて織り、これを練って表面に細かい皺
(しぼともいう) を生じさせた織物です。 江戸時代の初期、播磨国明石で絹縮がつくられたのを始まりとして、豊前の小倉、越後の小千谷などにこの織法が伝わりました。 小千谷縮はカラムシ (苧麻) を原料とし、夏用の衣料として珍重されました。 木綿縮は小倉、岩国、川越、銚子、足利、阿波などで産しました。 縮緬 (ちりめん) も縮の一種ですが、主に絹織物です。 |
ちどり縫い | ちどりぬい | |
昼夜帯 | ちゅうやおび | 表と裏を異なる布で仕立てた女帯です。もと、黒ビロードと白繻子(しろじゅす)とを合わせて作られたところから、白と黒を昼と夜にたとえてできた語です。鯨帯(くじらおび)、腹合わせ帯ともいいます。 江戸時代の庶民の女性の間で大流行したものです。 |
通紋 | つうもん | 江戸時代に入ると華美で装飾的な家紋は武士に限らず庶民にも利用されるようになり、少数の家や個人が独占できなくなった家紋のことを「通紋(つうもん・とおりもん)」といいます。通紋としては、「花菱紋」、「五三ノ桐」、「蔦」、「揚羽蝶」等が使用される事が多く、家紋に代えてその家に関係のない紋を使用することがあります。 |
綴れ織 | つづれおり | 横糸に数色の色糸を使い、模様部分だけをつづら折りのように織り進めて模様を表した織物。地組織の横糸も折り返されて織られるため、色の境目には縦方向にすきまができます。帯地・袋物・壁掛けなどに用います。綴れ錦(にしき)ともいいます。 爪掻(つめかき)本つづれ織は、ノコギリの刃のようにギザギザに爪先を刻んだ匠が、緯糸を1本1本掻き寄せ、櫛で織り固め作成され、熟練の技と時間を要し、1日にわずか数cmしか織り進めないため生産数も少なく希少価値の高い芸術品です。 その織の特徴から帯地は厚手で、締め緩みがありません。また、普通の織物の2倍の緯糸が打ち込まれているため大変丈夫な上、表裏とも同じ文様が織り出されるため表裏両面をご使用になれるので家宝として母から娘へ娘から孫へと受け継いでいただけます。 つづれの格は高く、また汎用性が高いので、おしゃれからフォーマルまでお使いいただけます。 |
紬 | つむぎ | 紬糸で織られた絹織物。蚕の繭から糸を繰り出し、撚り(ヨリ)をかけて丈夫な糸に仕上げて織ったもので、例外的に木綿を素材とするものを称することがあります。紬の生地を縫製した和服を指す場合もあります。 |